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紀伊国屋のベスト30に一時期ランクインしてたんですが、ここ最近食い込んできてません。しかし、下手なミステリーなんかより、スリルとサスペンスが満ち溢れてまして、読んだあとは怖くて眠れません。
これはフレッシャーズさんには読んで欲しいけど、中小企業の社長には読んで欲しくない本だな。何が恐ろしいかというと、84頁から語られる『1年で思い通りの組織に変革できる』である。変革するには①教育②採用③入れ替えという段階があり、その③の段階が恐ろしい。ここで、
採用がうまくいったら、組織の成長についていけず、一番にぶら下がっている人に辞めてもらいます。
と、語られるわけで、そんなに簡単に人を切っていいものかと、雇われの身ながら思ってしますわけです。これを踏まえて前に戻った78頁で、これまた恐ろしいことが書かれてるんですけど、
理由はどうあれ、社長の気に入らない社員は会社にいてはいけないのです。
この発言は「どこの袁紹さんですか?」と聞きたくなります。怖くて会議で何も話せんな。こんなサスペンスいりませんよ、マジで。人を認める認めないというのも社長の器の問題でもありますし、そうですね、としか言いようがないんですが、一癖も二癖もある内容です。変に触発された社長さんの会社はご愁傷様。これで成功するパターンは経営者、もしくは経営陣がよほど優秀じゃないと、現実できない内容であって、そんじょそこらの中小の社長さんが、曹操みたいに人を見る目は確かじゃないわけで、やっぱどっちかって言うと袁紹タイプが多いんじゃないかな? だからコンサルタントの生業が成り立つんですよと、だからビジネス書が売れるんですよと、ちょっとイケズな考えもします。ピーター・ドラッカーの言葉だったと思うんですけど、『ボスは部下に影響を与え組織を成長させ、リーダーは部下の長所を生かし組織に活かす』みたいなことを言ってて(先週の週刊ダイヤモンドか週刊東洋経済に載ってたと思う)、その言葉を1つの定規に使うと、この書籍はボス向けの本だとて思いました。
46頁から「負け癖」のパターンが羅列されてて、読んでると非常に面白いんで、ここはオススメです。知人とか自分とかにあてはまるものがきっとあるんで、クスッとしたり、ゾッとしたりします。新社会人の皆さんにはこういうことが上司に嫌われるんだとかわかるんで、是非この書籍を読んで、ビシビシ危機感を募って日々の仕事に向かい合って欲しいと思います。